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浪江町の宿泊施設。東日本大震災と原発事故の影響により休館し、2018(平成30)年6月の宿泊機能の再開を経て、2021年8月にグランドオープンした。大浴場の他、宿泊施設、レストラン、会議室などを備えている。大浴場は同町の「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)で製造された水素エネルギー由来の「水素の湯」が用いられており、日帰り入浴も可能。レストランは宿泊者だけでなく、予約すれば一般団体での利用も可能。コテージエリアにBBQができる中庭があり、BBQコンロの貸し出しも行っている(食材は持ち込みが必要)。宿泊用の客室は本館和室6室、和洋室2室のほか、20棟ある宿泊用のコテージは、二本松市に設置された応急仮設住宅を再利用したもので、町の復興・観光及び交流の拠点として生まれ変わった。
飯舘村の農業高校の教師、菅野元一氏により育種され、2011年3月15日に品種登録されたカボチャ。夏には太平洋側から冷たいやませが吹き込み、冬には氷点下まで冷え込む同村の気候を活かし、保存性が高く食味の良い品種。皮は白くて薄く、果肉は艷やかで色濃い黄色。ホクホクしっとりと甘い食味で繊維が少なく加工しやすいのも特長。これから本格的な栽培を開始しようという矢先、東日本大震災の影響で畑が放射能で汚染され、全村避難により同村での栽培もできなくなった。一時避難先の福島市で栽培を継続し、2017年にようやく同村での栽培を再開した。2005年に同村の有志で設立した「いいたて雪っ娘研究会」(現在の「いいたて雪っ娘かぼちゃプロジェクト協議会」の母体)により栽培、加工、販売され、同村の農業振興に寄与している。
葛尾村で50年以上にわたり村民の胃袋を満たしてきた老舗の定食屋。葛尾村の避難指示解除に合わせて店を新築し、営業を続けている村唯一の食堂。リーズナブルな値段ながら麺類から定食まで豊富なメニューとボリューミーさが受けている。その中でも「デカ盛りチャーハン」が代名詞で、1kgはあろうかという思い切りのよいボリュームに圧倒される客が続出。それを見越してか、お持ち帰り用の容器が用意されている店側の心遣いも憎い。家族経営ながら、テキパキと動く店員さんの姿も清々しく、昼食時には行列ができることも。住民の方だけでなく村で働く作業員の方や、近隣の地域から足を運ぶ方の姿も見られ、多くのファンに愛されていることがわかる葛尾村の名所でもある。
緑豊かな阿武隈山地の中央に位置し、村全体の9割を山林が占め、その清流にヤマメやイワナが生息する川内村。その名産のイワナを養殖し、釣り堀やその料理を楽しめる幻魚亭、宿泊コテージやBBQ施設、体験交流館を併設する観光スポット。いわなの郷で飼料管理を徹底し養殖しているイワナは天然モノより川魚特有の香りが少なく、川魚のクセが苦手なお子様にも好評、食の安全性も高いのが特徴。また「イワナの塩焼き」は勿論のこと、オーダーを受けてから〆る「いわなの刺身」は養魚場を併設しているいわなの郷だからこそ味わえる夏季限定品。養魚場併設の釣り堀は、竿のレンタルや餌も取り揃えており、手ぶらでイワナ釣りが楽しめる。生イワナの発送も可能。宿泊コテージは5〜10人用から段差の無いバリアフリー対応まで5棟完備。体験交流館は、そば打ち体験から国際会議まで対応可能な屋内施設です。
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「常磐(じょうばん)もの」としてブランドを築いた福島県沖の海産物の中でも、浪江町の請戸(うけど)漁港で水揚げされる魚は「請戸(うけど)もの」と言われる。特にカレイ、ヒラメ、アイナメ、シラスなどが有名で、請戸漁港常磐沖で捕れる新鮮な活魚のほとんどが高級魚であり、その活魚は、東京の築地魚河岸でも「トップ引き」といい最初にセリにかけられるほど知名度が高いことで知られ、昔から高い評価を得ていた。
年間で約100種もの豊富な魚が水揚げされていた請戸漁港は、震災に伴う津波の影響により、94隻あった漁船のうち86隻が失われ、港湾施設は使用不能の状態に陥ったが、2020年に再開し、現在は少しずつかつての活気を取り戻している。
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浪江町大堀地区を中心に焼かれた陶器。素朴な味わいのある焼き物で、「青ひび焼き」「走り駒」「二重焼き」が特徴。一つ目の「青ひび焼き」は、青磁釉に大きく貫入の入る青罅釉のかかった焼き物で、ひび割れが器全体に拡がって模様となる。第二の特徴である「走り駒」には、疾走する馬の絵が手書きで描かれる。第三の特徴である「二重焼き」は、熱い湯を入れても持つことのできる構造を有し、入れた湯が冷めにくい。江戸時代初期の元禄時代に始められ、半農半陶で従事する窯が近隣の村にも拡大していったが、 明治時代には交通の発達により他産地との競合も激しくなり、窯元数が減少。昭和53年には国の伝統的工芸品の指定を受け、23基の窯元が伝統を守りながら作陶を続けていたが、原発事故後に大堀地区への立ち入りが厳しく制限されたため、窯元の半数以上が廃業。残りの10軒近くは避難先で事業を続けている。一方で、大堀相馬焼の特徴である、ひびの入った淡い繊細な緑色を生み出す砥山石は、この大堀地区でしか採れない貴重なものであり、現在いわき市で作陶を続ける「陶吉郎窯」のように、大堀地区での作陶再開を目指す窯元も存在する。(2024年開業予定)
大熊町にて、震災前この町の特産品として多くの人に愛されたキウイフルーツの再生、及びその活動を通した関係人口の創出に取り組む団体。2020年発足。同町内に数か所の圃場を設け、誰でも参加できる作業会を開催し、町内外の様々な人が、「大熊のキウイを再生する」という目標の下で交流できる場を作っている。再生クラブのメンバーは、町内に住んでいる人、今は町外に拠点を置いている町民、仕事で大熊と関わりを持った人、たまたま大熊に遊びに来ていた学生など様々。栽培に関しては、もと同町内でキウイや梨を栽培していたフルーツガーデン関本(現在千葉県香取市にて栽培再開)の関本さんの指導の下で行っている。